犬を飼う前の心準備・自分と犬のライフスタイルを考えよう【15】
犬を飼うときに知って欲しいこと
犬は様々な用途で改良が行なわれ体重や運動能力・性質が犬種によって異なる。
犬を飼う場合は自分のライフスタイルに合った犬を選択する。
散歩の頻度、大型犬なら1日1時間以上を朝夕必要。
ボーダーコリーは賢さはあるが、しつけ方法を間違えると問題行動が多い犬になってしまうので初めて飼うには向いていない。
ビーグルは鳴いてハンターに知らせるように改良された為声が独特で一般家庭においては無駄吠えのしつけが難しいといわれている。
一目惚れだけで飼うのは犬の為にもよくない。
ただ、自分のライフスタイルに合ってなくても好きになった犬のおかげで自分が変わるという魅力を犬は持っている。
犬は飼養者と社会参加する動物。家での来客時、散歩・ドッグラン・ペット同伴可能な店での振舞い方など。
飼養マナーを守るのは当然の事ながら犬に対するしつけ・社会化などを行なわなければならない
しつけ・社会化についてはまたの機会に詳しく。
犬を購入・里親等で飼い始める時は子犬を迎える必要はない。
初めてで不安がある場合はしつけと社会化が出来た成犬を選ぶことも重要。
ただ、ペットショップ等でも成犬はなかなか売れないのが現状。
特に日本人の場合は犬に限らず幼齢期=値打ちがあるという考えが強いように思える。
日本人=家族的存在
欧米=パートナー的存在
という考えが強いらしい。。
家の準備環境=人間目線で考えると見落としがちになる。危険なものは犬の届かない位置。電気コード、段差、小物ケース等
屋外で飼育する場合
家族の姿が見える・声が聞こえること→ただし、室内に入れ遊ぶ事を覚えてしまった等しつけをきちんと行なっていないと姿・声で吠え癖または極度なストレスを与える恐れもある。
通気や換気に気をつける。
鎖の調整=短い→ストレス。長い→首に巻きつく
外に出すのはワクチン接種後。ワクチンについてはまたの機会に詳しく。
室内で飼育する場合
近年は大型犬でも室内飼育が主流になっている。私もいつか大型犬を室内で飼育したいものである。
場所を決めて寝床を用意。
寝床とは別にトイレの場所を決める。大きめのサークルでは寝床とトイレが置けるようになっている商品もあるが、おすすめしない。色々な考えがあるとい思うが犬は本来、寝床とトイレは分ける性質があるのでしつけの面でも分けることを推奨する。
犬を迎え入れる時間は、ほとんどのお客様は家の事情等で用事が済んでから購入される為、午後が断然多いが、新しい環境に慣れる為に午前中が理想的。説明してもなかなか理想通りにはいかない。
初日は緊張し食事は食べないことが多い。
無理矢理与える事はしない→ストレスとなる→ブドウ糖やペットショップで販売、推奨されている栄養補助剤を与える。
子犬=1日18時間以上の睡眠が必要。ほとんどの時間寝ている。特に小さいお子さんの家庭だと犬と遊びたくて仕方がないと思うが無理に起こしたりしないように我慢ガマン。
先住犬や他のペット猫等がいる場合。先にいる方を優先する。
犬のライフサイクル
~3週齡
初乳には抗体が含まれており子犬の健康にとって大切なもの。この時期になにかしらの事情で初乳を飲めなかった場合はペットショップでも販売している初乳に近いミルクを与える。
乳歯が生えはじめ目が見えるようになる。
3週齡頃から離乳食を食べ始める。
生後4ヶ月にかけて子犬は母犬や兄弟犬から犬社会のルールを学ぶ為この時期に他の犬と関わりがなかった犬は、将来問題行動を起こす犬になりやすい。
生後3週~3ヵ月
好奇心旺盛で順応性が高い時期となるが恐がることを無理に押し付けてはいけない。その子特有の性格、個性が出る。
1回の食事の量を少なくし分けて与えるようにする。
まだ骨や関節が発育途中なので、激しい運動は禁物。少しの高さ30cm程の高さでも骨折することもある。
母犬から初乳の抗体が終わる頃→獣医師とワクチンの接種時期を相談。
狂犬病予防法=生後90日を経過→犬の登録申請。狂犬病予防接種。
生後3~6ヵ月
永久歯に生え変わる時期。歯茎が痒くなり一番噛みグセが多くなるこの時に噛んでいいものと悪いものを教える必要がある。
噛んで喜ぶおもちゃを与えるのもよい。様々な素材があるが、その子が喜ぶおもちゃは正直与えてみないと分からない。
おすすめは、歯茎が刺激されるボコボコしたもの、ロープがいいが、誤飲しないように注意して見る必要がある。
先天性疾患がある場合は症状が現れ始める時期。
まだ疾患が出ていない状態で購入され疾患がでた頃にクレームになるケースが多い。契約書にも返品不可を書いてはいるが……
様々なクレーム及び対応した事はまたの機会に。
生後6ヶ月~2年
食事は1日2回。知り合いのトリマーさんは1日1回としている。
習性として食べられるときに食べられるだけ食べるので肥満に注意し食事管理を行なう。
雌は最初の発情を迎え、妊娠可能。
生後2年~8年
6歳くらいから生活習慣病が起こりやすくなるので食事でシニアになる準備としてシニア用のフードを薦めるメーカーもある。
生後8年以後
シニアとなる。小型犬大型犬、近年犬の寿命が延びている事から若干の差異はある。
被毛が白っぽくなり、耳が遠くなった等老化現象が起こる。
認知症の進行を遅らせるためには飼養者と遊んだりするなどの適度な刺激を与えるのがいい。
体温の温度調整の出来にくくなるので室外で飼育している場合は室内飼育に切り替える。
私と暮らしているトイプードルは18歳。耳はほとんど聞こえてなく、歯はゼロ。目も白くなりほとんど見えていないと思われる。
動作はよく動き活発はほうではあるが、自分の年齢を分かっていないようで、注意して見ていないと骨折の恐れがある。
食事は満腹感がないのかずっと欲しがっているので調整が必要。まだまだ長生きして欲しい。
犬の気持ちが知りたい
恐怖や不安を感じた時に相手も落ち着かせ緊張状態を回避するために送るシグナル。
視線をはずす・鼻を舐める・あくびをする・地面の匂いをかぐ・体を振るなど。
よく勘違いされがちなのが、噛んだ後に舐める=ごめんという意味ではなく→これ以上逆らうなという意味。
犬が横になりお腹を触られているとき犬は身体を左右によじらせ嬉しそうだが、実は犬はかなりのストレスを感じており飼い主が喜んでいるから我慢しているともいわれている。犬の気持ちを知るなんてなんて難しい。
たまにお客様に絶対吠えない犬が欲しいといわれるが、そんな犬いない、しつけである程度は何とかなるが、犬本来の性質・行動の全てを止めさせるのは犬にとってはストレスになる。
無駄吠えを止めさせる→100%吠えなくさせるのは無理だと考える。
初対面の場合、人間同士でもいい気はしないが犬にとってもじっと見つめる行為は威嚇となる。
アイコンタクトを取れるようにしつけ・訓練された犬は別。
発情期
私はトイプードルの雌雄の兄弟を2頭飼っていてすぐに避妊手術したので実際の発情期の犬の飼育経験はない。
哺乳類の雄は、春に発情期を迎える場合が多いが、犬の雄にはこの時期という発情期はない。雌が受け入れ可能なら、いつでも繁殖が出来る。雌は、発情期がある。約10ヶ月~16ヶ月くらいの間に最初の発情期を迎え、年に1~2回の発情を繰り返す。
色々な考え方があると思うが、繁殖を望まないのであれば避妊手術で防げる病気、発情しても交配できないストレスを考慮し避妊授受を推奨する。