少し日本とアメリカかイギリスか【3】
世界と日本の動物愛護運動
人物名と国、法律の名前が大切。動物に関わる仕事をしているとなんとなく理解できる事が多い、例えば、販売する犬・猫のフードの種類を見ると、プレミアムフードと呼ばれる商品は殆どが外国産。国産はまだまだ無いのが残念。詳しいフードに関してはまた次の機会に。
そんな訳で動物愛護運動の先進国は、イギリス、アメリカ、オランダ、スウェーデン、ドイツなど。イギリスは動物愛護運動の発祥の地。
しかしその昔、庶民の遊びである牛と犬を闘わせるブル・ベイティングが流行していた。商人の憂さ晴らしから始まったとされている。残虐性を増しながらショーとして扱われるようになった。
イギリス
家畜の虐待と不適当取扱防止条例=1822年に成立
通称=マーチン法→世界史上で最初の動物虐待防止法。
反対する議員の多い中、リチャード・マーチン議員の活躍で成立。
2年後→ロンドンにて動物虐待防止協会SPCAが設立→現在RSPCA
1940年→ヴィクトリア女王より王立の称号を得る。
RSPCAの主な仕事
数年前見学に行かせて頂いた頃が懐かしい。
1 監視→虐待されていないか適切に飼育されているか。
適切な体重・適切な広さの犬舎・病気予防はしているか・適切な運動など
2 指導訪問→飼育について指導・改善。
3 調査→虐待等の通報を受けた場合の事実確認や指導後の改善
4 保護→飼い主に対して⇒深刻な場合→強制的に保護
5 治療→保護した動物の治療、ワクチン接種、不妊手術、マイクロチップ挿入
6 トレーニング→性格調査→トレーニング
7 譲渡→新しい家族を見つける。
そしてアメリカへ
ヘンリー・バーグ→1866年ニューヨークにアメリカ動物虐待防止協会ASPCAを設立。
動物への哀れみの発祥はイギリス
児童への哀れみの発祥はアメリカ
日本
日本人道会→1915年(大正4年)
新渡戸万理(新渡戸稲造(旧五千円札の人物)婦人)やバーネット大佐(アメリカ大使館付武官)婦人らによって設立。
動物愛護活動の対象→牛や馬などの動物。
戦争が起こり一般の人々の関心が高まらず、運動は衰退。
現代の動物虐待
実験動物
ドレイズ・テスト=ウサギの目を使って薬剤の有害性を確かめる。瞬きしないので都合がいい。
現在=代替法や動物愛護運動等によって使用動物数を減少させる努力が続いている。
3R=動物実験の基本理念
Refinementリファインメント=動物が被る苦痛を減らす
Replacementリプレイスメント=動物を使用しないで済む方法
Reductionリダクション=動物数を減らす
↓
Responsibilityリスポンシビリティ=責任が加えられ4Rとして提唱され始めている。
1980年=アメリカの動物権運動の活動家ヘンリー・スピラはレブロン社のドレイズ・テストに対し大抗議→運動が過激すぎて批判されてしまった。
化粧品の動物実験
人にとって安全なものであるか承認許可→動物を使って実験→年間数万頭の動物が犠牲。
動物実験禁止の国。
スイス オーストリア イギリス ドイツ オランダ
動物実験を行わない化粧品メーカー
アジアチカ アンバー・ボタニカル アンナトゥモール
大島椿 アルビオン アルファピニ28 アロインス アロエ製薬
アロマセラピーアソシエイツ アンクケアなど
食用動物
動物に苦痛を与えていることが指摘→畜産動物であっても動物に苦を与えないよう
苦痛を緩和する方法で改善が図られている。
バタリー養鶏→超過密飼育
オス=ヒナのうちに殺される。
くちばしの切断⇒傷がつかないように切断→痛みに苦しむ。
人と動物が共に生活する=共生
ハーバード・スペンサー=イギリスの哲学者
誰でも制限された自由を持たなければならない。