動物・ペットについて語るブログ

ペット業界20年。業界で経験、学んだことを一人語ろうかと。。

ペット業界20年勤務し感じたこと。愛玩動物飼養管理士を取得後の振り返り【1】

毎年30万頭以上の命が消えている。

 

数十年前、私がまだ中学生だった頃、自転車で友達の家からの帰り道。どこからか急に横から子犬が飛び出してきた。急ブレーキを掛けたが間に合わず子犬の尻尾を轢いてしまった。

その事を知ってか、親犬がキバを剥きだしにし追いかけてくる。私は怖くなり咄嗟に前かごのバックで親犬を叩こうと振り払い何とか難を逃れた。

 

数日後その場所には犬たちの姿は無かった。

 

その数年前。妹が公園でリードを故意に放した大型犬に左足全体を噛まれ53針も縫う重傷を負った。事故から30年、今も犬、大型小型関係なく見ただけで怯え震えている。

 

犬は悪くない。悪いのは飼い主。

 

犬や猫は信じられない理由で捨てられる。例えば、懐かない、吠える、噛み癖が治らない、家のインテリアと合わないなど。

 

そして捨てられて野良犬・野良猫となった犬猫達はほとんどの場合、殺処分の運命となる。

 

ほとんどの自治体で行われている殺処分方法は二酸化炭素 (CO2)によるガス殺。子犬や子猫は呼吸量が少なく、死に至る前に焼却されている可能性がある。

 

動物の愛護及び管理に関する法律は、動物の虐待等の防止について定めた法律。略称は動物愛護法

1999年(平成11年)12月に26年ぶりに改正→2005年(平成17年)6月にも改正→5年を目安に検討することを定める。

2013年の改正では、飼い主やペット業者の責任や義務が強化。動物を見せないまま販売する事は禁止され、飼い主はペットが死ぬまで飼い続ける責務がある事とする。

 

目的=動物虐待等の禁止により生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資すること(動物愛護)、動物の管理指針を定め動物による人の生命身体及び財産に対する侵害を防止すること。

 

愛護動物=牛、馬、豚、めん羊、やぎ、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの。

人間社会に高度に順応した動物。

法律上の特定人物の占有下にあるか否かは問われない。

明らかに人が占有している動物であっても両生類、脊椎動物無脊椎動物には本法の適用はされない。飼育していた熱帯魚などを第三者により故意に殺傷されても器物損壊罪が成立。

 

不幸な、犬・猫をなくす為に出来る事はなにか。一人ひとりが考えていかなければならない。

 

ペットショップで勤務経験がありペットブームは目の当りにする。

残念なことにペット業界で働いているというだけでバッシングを受けることがある。確かに動物=商品=物と考え酷い扱いをするペットショップはある。

 

犬猫に限らず、小動物、両生類、爬虫類、最近ではヘビ、トカゲの人気があり衝動買いにならない様にするのもペット業界に携わる者も責務だと考えている。その背景で様々な問題が挙がってきた。

 

①捨てられる犬や猫が多い。場所としてはペットショップ・病院・保護団体など。経験上、店の前に捨てられている事は多々ある。狭いダンボールに入れられ、暑さ・寒さが強い時はすでに亡くなっている事もある。犬猫に限らずうさぎ・フェレット・熱帯魚なども捨てられており、大事に飼って下さい。という手紙まで入っていた事もある。

 

②最後まで飼わず、保健所などに引き取ってもらう人がいる。捨てるよりまし?な気もするが、ペットの介護が出来ない。死に際を見たくないというような理由が挙げられる。

 

③ペットの習性などを知らないで飼っている人がいる。ペットが夜行性で夜うるさくて寝られなくて困る。想像より大きくなりケージの場所に困る。季節により気性が荒くなり怖くて飼えないという事例があり、手放してしまう飼い主がいる。

 

また他人に迷惑を掛けている事も問題としてある。

 

①散歩をしている犬の糞の放置など飼い主のマナーが悪い。

最近では飼い主が持ち帰る場面をよく見ることからマナーの向上は見受けられる。

 

②猫が糞尿をしていく。私が昔マンションに住んでいた頃通路に猫の糞が点々とあり近隣の方が困っていたが、猫好きの私としては大して気にしてなかったが、数日後、糞をしていたであろう猫達の姿を見ることはなかった。

 

③鳴き声がうるさい。鳴き声に関しては犬猫に限った事ではない。タカを飼っている親友が居たのだが、エサを欲しがる時のタカの鳴き声はかなりうるさく、ペット可のマンションとはいえ近隣からの苦情があり引越しを余儀なくされた。

 

犬の放し飼い。よほどの訓練・しつけがされていないと、突然吠え、噛みつくなどし、最悪菌が人の身体に入り死亡しる事故も起きている。

 

また、動物を販売する側にも不適切な面が見られるようになってきた。

誰にでも簡単に販売。ある犬種がブーム=ムリな繁殖

 

総理府は問題に対応するために、1979年5月21日

日本鳥獣商組合連合会の構成員を中心に公益法人として、社団法人日本愛玩動物協会が設立された。

動物愛護のための公益法人として内閣総理大臣より設立を許可された。

設立時総理府の所管だったが、

2001年(平成13)は環境省

2010年(平成22年2月)からは内閣府の監督。

 

私も何とか合格した愛玩動物飼養管理士

愛玩動物飼養管理士の通信教育

愛玩動物飼養管理士制度は1981年(昭和56)

総理府の指導助言のもとに始まった。

 

公益法人営利を目的としない法人、ボランティアのようなもの

 

主務官庁⇒環境省(設立時は総理府公益法人は、主務官庁の許可を得なければ設立できない。

 

協会の目的⇒愛護と適正な飼育及び管理についてその知識を普及すること等

 

活動対象の動物⇒家庭動物等の飼養管理及び保管に関する基準に定義されている家庭等で飼育及び保管されている動物で、哺乳類・鳥類・爬虫類に属する動物

 

社団法人=一定の目的で構成員(社員)が結合した団体(社団)のうち、法律により法人格が認められ権利義務の主体となるもの(法人)をいう。目的を達成する為に組織・意識を持って団体として活動する

=人の集合体

 

望まれない命を増やさない為の飼育方法や、不妊処置等の啓発。ペットショップでは定期的に、犬猫を保護している方に場所を提供し里親探しを行なっていた(数年後にはお客様が連れて来られたペットへの感染症が懸念され実施できなくなった)その時里親としてペットを飼うことになったお客様と保護している方とで避妊去勢手術に対する考えの対立があり、私はあくまで中立的な立場から二人の意見を尊重し話し合いの結果、家族と相談し今後子供を作る予定がないなら手術をする事となった。

 

 動物の愛護及び管理に関する法律の趣旨に基づき、愛玩動物の愛護及び適正飼養管理の普及啓発活動などを行うために必要な知識・技能を本協会の通信教育によって体系的に修め、所定の認定試験に合格し、協会より認定登録された者

 

資格者の位置づけとしては特別な権限や職業的な地位を持つ訳ではなく、知識を修得し、人と動物が平和に共生出来る社会を作り上げていくことに生かす。あくまでも相談を行う人。ペット業界により資格手当てが支給されるところもある。